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若者ではないけれど、「若者よ、アジアのウミガメとなれ 講演録」を読んでみたら気分も若返った!!

こんばんは。

早いもので、あっという間に2016年(平成28年)も12月となり残り1ヶ月を切ってしまいましたね。

しかもそう思ってからすでにこれを書いている今は日付も変わって3日になってしまっています。(笑)

さて、タイトルの「若者よ、アジアのウミガメとなれ 講演録」というのは加藤順彦(かとう よりひこ)さんという起業家・投資家の方が書かれた本で、講演録と言う名の通り、これまで様々なところで講演をされた内容を一冊にまとめられた本で、一度3年前の2013年に出版されたものを再度改訂して新たにこの12月1日に発売されたものです。(電子書籍版は少し早く11月28日に発売されました)


失礼ながら私は著者の加藤順彦さんという方を全く知りませんでした。そして、改訂前の本書が2013年に出版されていたことも、AmazonKindleで総合1位だったことも知りませんでした。(見知っていたかもしれませんが、興味がなかったので素通りしていたのかもしれません)

今回この本の存在と著者を知ったのは、普段Twitterでフォローしているコピーライターの田中泰延(たなか ひろのぶ)さんのツイートからで、「7000字近い解説を書いた」というところからです。


そして、本書は著者のまえがきからではなく、1ページ目から田中さんの解説が始まったことと、普段のツイートや街クリなどのネットで書かれているコラムなどとは違って、その解説が物凄く真面目でさすがプロという感じだったこと。

真面目に書いたのは、怖い先輩だからふざけるわけにもいかない(?)というのもあるでしょうが、やはり尊敬する先輩の本だけに真剣に書かれたのだろうなぁとも。


でも、改訂にあたりこの田中さんの解説が真面目に書かれ、かつ真っ先に持ってきていたということにも大きな狙いがあったのではと思います。


私を含め多くの方は加藤さんをあまり知らないと思います。そこでまず興味を引いてもらうためにも帯ではほぼ誰もが知っているであろうホリエモンさんが大きく取り上げられてあるのと同じで、はじめに加藤さんがどんな人かを他人が解説する。

講演録だけに、俗に言う登壇前の「ティーアップ」の手法をとられたのでしょうか。

「ティーアップ」とはゴルフをされる方ならご存知ですが、ボールを最初に打つ際にティーと呼ばれる小さなピンにボールを乗せて地面から少し浮かせてボールを打ちやすくすることです。

講演会などでも講演者のことを紹介する際に、なるべくその人の人となりや、こんなすごい人なんですよ!と持ち上げておいて聴衆にまず強い関心と期待感を抱かせておくという手法です。

テレビなどでは前説、コンサートなどでは前座が会場を温めておくというのにも近いかもしれません。漫才などでも「つかみ」と呼ばれる部分で、今回もつかみはOKだったと思います。


そのつかみ部分の田中さんの「あきない」の掛け方もうまかったですが、一番この人(加藤さん)凄いな、と思ったのは田中さんが任された映画の番宣で、スポンサーがつかず赤字になりそうで、自分で貯金を下ろしてでも補填しますとなった時のこの一言

「身銭を切ってはいけない。おまえが損をしてはいけない。だが、諦めるな。誰かにこの映画に込めた気持ちが伝わる。その人はお金を出してくれる。だから、ペイするまで、諦めるな。それが、商い や。」


と。(実際にはたぶん関西弁で「身銭なんか切ったらアカンで」とかだったとは思いますが。・・・にしても男前すぎますよね)


そして講演録の本文のなかにもあるセリフ

『流れ星に願いを言ったら願いは叶うと。

なぜならば、願い事をいつも反芻している人にしか、流れ星が見えなくなる前に願いを繰り返し言うことは出来ないからです。』


を引用されていて、ティーアップは完璧。多分こんな私の短い解説(?)でも既に加藤さんに興味を持って読みたくなっていませんか?(え?私ごときではそんなにはなりませんか・・・)

と、ここまでですでに2000文字超えてしまいました(笑)



そんな本書。今でこそ学生起業も増えていますが、当時では珍しく、しかもバブル景気の真っ只中。

恥ずかしながら同世代の私はもっぱら遊ぶ側で、バイトも基本てっとり早く稼げるお水の世界を週に少しだけ。プールバーでシェーカー振ってみたり、スナックでカラオケ(当時はレーザーディスクを1枚1枚入替えて)のセットをしたり。

映画「私をスキーに連れてって」を見てユーミンの曲を聴きながら信州方面にスキーに行き、「北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ」というゲームをしては流氷を見に北海道まで行ってニポポ人形を買ってきたり。

普段は酒のんでタバコ吸って麻雀してドラクエしてギターかき鳴らしてライブして・・・みたいな。(笑)

なので、起業なんて考えたこともなかったですから、学業そっちのけなのは同じとして(?)既にビジネスに熱中して成功していたなんて凄いですよね。



「環境が人をつくる」っていうのもその通りで、怠惰な生活がかっこいい、貧乏上等、一攫千金・つかむぜビッグマネーみたいなイメージがバンドマンにはありましたしね(笑)

ちなみにバンドって練習スタジオ借りるのもレコーディング・スタジオ借りるのもお金がかかるし、ギターとかだと弦やピックは毎回買わなければならないしで、すぐにお金なんてなくなりますよね。


と、脱線しまくりで昔話をしだすあたり、自分も年を取ったということなのでしょうか(^_^;)自分的にはまだまだ28才くらいの意識でいるんですが・・・(童顔なので見た目はまだまだ30代くらいでも通るみたいですが。若い頃は童顔が不利でしたが最近はありがたいですね(笑) 

ちなみに私は「99歳ユダヤのスーパー実業家が孫に伝えた 無一文から大きなお金と成功を手に入れる習慣」でババが言っていた「年齢なんて単なる数字」という言葉が大好きです。みなさんも年齢で勝手に自分を老け込ませることは止めましょう(笑))


で、話を戻せば、その後も加藤さんは活躍し続け、会社も急成長するも世間や大人たちに阻まれ、たった1枚の通達からあっけなく倒産の憂き目に。その後奮起し、25歳で自ら興した雑誌広告を主に扱う広告代理店の会社が順調にいくも、再び既得権益という大きな壁が。

そんな中、ある先輩に言われた言葉
「加藤ちゃん、よく考えろ」と。

「今、大きく成長している企業があるのはルールのない業界だけだ」

「新しい商売をやっている会社は、皆、好き勝手し放題に自由に成長しているよ」

と。


折しも時は1995年。あのマイクロソフトが「Windows95」を発売した年で、新たに情報のネットワーク「インターネット」が入ってきた年でもあったのです。

そして、電通や博報堂などの大手が参入をためらっていたネット広告で、インターネットの流れに乗って大成功。



・・・が、その後、2006年の堀江貴文さん逮捕にかかるあの一連の「ライブドア・ショック」で再び業績が傾くことに。



あの事件。個人的にも堀江さんの逮捕は理不尽だと思っていましたが、出る杭は打たれるというか、既得権益の壁は超えられないというか。

ただ、逆に考えれば檻の中に入れることで堀江さんを守ってくれたのではないかとも思ってはいます。あの勢いのままだと本当に殺されかねなかった気もしますので。あるいはご自身で体を壊されていたとか。



で、加藤さんの会社「日広(にっこう)」も月商11億円だったものが、半年後には6億円にまで。

まだ6億円もあるやん、と思いながら読んでいると、利益率が15%ほどしかなく、売上が半分になるとはつまりそれだけ固定費などの負担割合が大きくなるということ。

翌年には毎月1〜3千万円くらいお金が足りなかったそうです。


そこへ追い打ちをかけるように貸金業法の改正、偽装マンションの「姉歯ショック」などなど。

そして結局は2007年11月にGMOへ会社を売却(現GMO NIKKO)。




その後は人口が減りGDPも減り続ける日本から離れ、新たな活路をこれから急成長を続けるアジアへと見い出し東南アジアの入り口でもあるシンガポールへと移住し再び『成長の尻馬』に乗ってアジアと日本の架け橋に、日本の外から日本を揺さぶりウミガメに・・・という感じで再びサクセスストーリーが始まっていきます。
(注:ウミガメとは中国で言われる言葉で「外から富や希望を持って帰ってくる人たち」のことをそういうそうです)

波乱万丈の、でもパワフルで楽しそうな生き方が素晴らしいですね。



講演録の後半に質疑応答の部分も記載されていまして、その質問6に面白いことが書かれていました。

投資家でもある加藤さんが出資された会社ではこれまで8つの会社が上場されたそうですが、そのうち6つの会社が出資された時と上場したときの商売が違う、つまり『ピボット(事業の内容を変える)」していると。

オリコンダイレクトデジタルはチャート分析の会社が上場時には着メロの会社に、ちょうどここ1週間ほど何かとタイムリーな話題のDeNAはオークションの会社がゲームプラットフォームの会社になど。



ちなみにDeNAは元々ビッダーズというオークションサイトをやっていたのがジリ貧でどうしてもヤフオクに勝てず、もう撤退か?と思っていたころにご存知モバゲーの大ヒットで急浮上。私も両方のサイトにはかつて随分お世話になったので最近のあのキュレーション系の話は残念でなりません。上場会社で目先の結果が求められるからなのか、社長が変わってしまったからなのか。以前「WELQ」というトンデモサイトを見つけた時にどこのアフィサイトだよ?と運営元見てびっくりしましたが、その時は上場企業だし法務部門が上手いことギリギリのところでやっているのかと思っていましたが完全スルーだったとは。下手な言い訳などせずとっとと見切りを付けて「ピボット」してもらいたいものです。



何か話があっちこっちに行ってしまいましたね。しかもものすごい長文。12月で気がせってるのでしょうか(笑)

というよりも、きっとこの本にパワーを貰ったからではないかと思っています。


今日もありがとうございました。







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追記:そう言えば加藤さんはブログ名が「加藤順彦ポール」だし田中泰延さんはTwitter名が「hironobutnk」だし、二人とも語尾に付けているのは英語と日本語で共通するアレの隠語なのでしょうか(〃∇〃)







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Comment by 本が好き!運営担当 @ 2017/11/15 8:16 PM
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