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「持たない」ビジネス儲けのカラクリ〜金子哲雄

「国際値切リスト(こくさいねぎリスト)」、「流通ジャーナリスト」として「ほんまでっかTV」など、数多くのテレビや雑誌、ラジオなどで人気だった金子哲雄さんが亡くなられてから早や1ヶ月。訃報を聞きせめてもの香典がわりにと購入した遺作が本書。

変化の速い今の時代にあっては、個人も企業も固定資産を「持つリスク」から、身軽な「持たないメリット」に気付きましょうという氏の持論が展開されています。


個人で言えばまず「マイホーム」。現金で買われるならまだしも、殆どの方はローンで購入されます。しかも35年とか中には親子2代に亘っての親子ローンなど。

氏いわく、『35年ローンを組むにあたって、お金を融資する銀行は住宅に抵当権を設定します。もしローンが返済できず破綻すれば銀行が住宅を差し押さえるためです。つまり、ローンを払い終わるまで、その住宅を「銀行から借りている」のと変わりません。』

また、ご存知のように銀行に支配されていようとも、固定資産として固定資産税や都市計画税、マンションならば修繕積立金や管理費など、他にも火災保険に定期的な修繕、リフォームなどなど。

さらには自然災害や地盤沈下、液状化など、土地そのもののリスク。又、35年間のローンを払っている間、今の勤め先が倒産しなかったりリストラされなかったりと、同じ地で安定した収入の確保が出来るのでしょうか?とも。


又、企業においてはAppleという自社工場を持たない世界一のメーカーや不動産試算を保有して店舗拡大を図ったダイエーと持たない戦略をとったイトーヨーカドーの違いなどもあげられています。


自社工場にこだわったシャープやパナソニックの現状からも、保有するリスクがフットワークを悪くしている点に関しては否めません。

ただ、そんな正論ばかりいっていると、ますます日本経済が悪化しデフレスパイラルから抜け出せなくなるというジレンマにも著者は自身の携わった経営者向け雑誌の売上減少から身をもって感じられたそうです(^^;


さて、そんな本書でも言われている不動産の件で個人的に追記を。不動産を購入して固定資産税などを払わなければならないことは一般的にも知られていますが、意外とご存じないのが国民健康保険の資産割というもの。

サラリーマンの方などは給料に対して一定の%で健康保険料を天引きされていますのでご存知なくても当然かもしれませんが、個人事業主や会社を定年退職あるいはリストラ等で無職になった場合などは、居住地の各市町村が運営する国民健康保険に加入することになるのですが、その市町村によっては「資産割」といって不動産を持っているようなお金持ちにはたくさん払ってもらおう♪みたいな制度があって、固定資産税額に対して追加の保険料率(税率)をかけられます。

例えば、東京は高いから隣の埼玉県でマイホームをと考えた場合。川口市では今年は廃止されましたが、昨年度までは40%の資産割が上乗せされていました。これは、固定資産税が10万円だった場合、4万円が国保に上乗せされていたことになります(その分本年度は均等割りという加入者1人あたりの金額が倍以上になっています)。

又、アクアラインで1時間の千葉県木更津市では固定資産税額の24%が賃貸の方とは別にかかります。

ただ、保険料率そのものも各市町村や年度ごとに違いますし、川口市のように廃止されるケースもありますので、一概に言えませんが、知っていれば購入の選択肢が変わるということもあるかもしれませんので補足させていただきました。


最後に、亡くなられた著者の金子哲雄さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。合掌。





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