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そうか、もう君はいないのか(城山三郎)

城山三郎
新潮社
¥ 1,260
(2008-01-24)
Amazonランキング: 57位
Amazonおすすめ度:
ある夫婦の愛のカタチ
ご冥福を、ただただ、お祈りいたします
こんな夫婦でありたい
JUGEMテーマ:読書


本書は、昨年亡くなられた作家の城山三郎さんが、さらにその7年前に先立たれた奥様との、出会いから最後の時までをつづられた遺稿をまとめられたものです。

ふと、容子に話しかけようとして、われに返り、「そうか、もう君はいないのか」と、なおも容子に話しかけようとする。


無口で人見知りする作家の城山三郎さん。明るく朗らかでいつもまわりの人を笑顔にする奥様の容子さん。

講演会で緊張している城山さんに対して、2階の客席から人気漫画で当時はやっていたギャグの「シェー!」をしてみせたり、(※赤塚不二夫さんの「おそ松くん」に出てくるイヤミという出っ歯のキャラクターの真似です)

検診に行かれた奥様を事務所で待っている間。おそらく七、八分はガンであろうと確信しつつ、おろおろとしてその精密検査の結果を待っている城山さんの元へ「ガン、ガン、ガンちゃん ガンたらららら・・・」と癌も呆れるような明るい歌声で帰ってきたり。

しかし、おかげで重苦しい空気も吹き飛び、そのあとのこのシーン。

私は言葉が出なかった。

かわりに両腕をひろげ、その中へ飛び込んできた容子を抱きしめた。

「大丈夫だ、大丈夫。おれがついてる」



本書からは、仲睦まじい城山夫妻の日常と、そして何より、城山さんが心底奥様を愛されていたのだな、と言う事が伝わってきます。

そんな2人の出会いから結婚までは、それだけでドラマになりそうで、偶然が重なって出会った2人。恋と別れと再会。まるで、運命の赤い糸は本当にあるんだよと言っているみたいです。

独身の方や、10代、20代ではなかなか伝わらないのかもしれませんが、最後に次女の紀子さんが書かれた部分では、子供たちから見た城山夫妻が描かれていますので、自分の父親や母親とダブらせて読まれてもいいかもしれません。

心にじんとくる一冊です。

「そうか、もう君はいないのか」

このタイトルがすべてを語っていますね。

さすがというか、いいタイトルです。


家族とは、夫婦とは、老いとは死とは、残す者と残された者。
と、改めて色々考えさせられます。

是非一度、手にとって見て下さい。




ありがとうございました。


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そうか、もう君はいないのか 城山 三郎著


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そうか、もう君はいないのか




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※田村正和さん主演で本当にドラマになりました。奥様は富司純子さん。そして、若い頃の二人は中村勘太郎さんと長澤まさみさんです。TBSで2009年1月12日月曜夜9時放送です。



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HIDE * 泣ける本 * comments(2) * trackbacks(0) * pookmark 

コメント

元 成功おたくさん、こんばんは。

その後、いかがお過ごしでしょうか。

たまたま立ち寄った図書館が閉まっていて途方にくれているところで偶然出会った2人。

事実は小説より奇なりを体現されているところもおもしろかったですが、やはりこのタイトルにやられました。

深くて哀愁のある一言ですよね。

Comment by HIDE @ 2008/04/25 11:19 PM
お久しぶりです。

HIDEさんの書評を読んだだけで、なんか、じーんと来ました。

是非、読んでみます。
Comment by 元 成功おたく @ 2008/04/25 6:32 PM
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